受け答えをする前に

~傾聴について~

相手を気持ちよくさせる技術

 傾聴は、話している相手を気持ちよくさせる技術です。聞き上手な人は、相手に気付かれないようにその技術を使い、自然と会話の場を支配します。だから、本当に聞き上手な人と話をしていると、相手が聞き上手なのではなく、自分が話し上手、あるいは話す調子がいい、という風に勘違いしてしまうこともあります。

 傾聴というと、かしこまった印象を受けるかもしれませんが、そんなことはありません。相手に気持ちよくなってもらい、会話の場を支配する。そうすることで、こちらの話を受け入れてもらいやすくする雰囲気を作る。それこそが傾聴の最大の目的です。雰囲気を作った後に何を言うか。これを考えるのが一番大変ともいえますが、伝えたいことがないなら、傾聴する必要もないかもしれません。

 つまり傾聴は、ただ聴くための技術ではない、ということです。傾聴を身につける努力をするときには、ぜひこのことを思い出していただきたいと思います。

© 2017 taido takamine