生きるということ(3)
私たちは、どうして人間として生まれてきたのでしょうか。
なお、あらかじめお断りしておきますが、
ここでは生物としてのヒトと、私たち人間のことを
まとめて「人間」と表現しますが、大きな区別はありません。
私たちが人間として生まれてきたのは、
人間として生きたいとたましいが願ったからです。
人間として生きて、その限られた生命の時間の中で
何かを成し遂げたいと願ったからです。
人間は、この世に生を享けると、
その前に願っていたことを忘れてしまいます。
正確に言うと、この体をもったがゆえに、
体に縛られて願いを思い出せなくなってしまいます。
ですが私たちは、生まれてくる世界、時代、
そしてどんな生き物として生まれてくるかを、
自分で願い、自分で決めて、この世に生まれてきたのです。
この地球がある世界に、この時代に、人間として、
何かをしたいと思って生まれてくることを決めたのです。
それは、生物としての進化とは関係ありません。
たましいは、本来の意味で自由ですから、
この世界ではない世界に生まれてくることもできました。
しかし、私たちは自分で選んでこの世界に生まれてきたのです。
自分で選んで、人間として生まれてきたのです。
この時代に、人間として生まれてきたことは、偶然ではありません。
無限ともいえる選択肢の中から、私たちは自分で選んで、
今の私たちとして生まれてきたのです。
では、私たちは何を願って、
何を成し遂げたくてこの世界に生まれてきたのでしょうか。
次の項ではそのことについてお伝えします。